スパッタ装置(スパッタリング装置)とは
スパッタリングはいわゆる「乾式めっき法」(真空めっき)に分類され、コーティングする対象物を液体や高温気体にさらす事なくめっき処理が出来ることが特徴である。
真空チャンバー内に薄膜としてつけたい金属をターゲットとして設置し、高電圧をかけてイオン化させた希ガス元素(普通はアルゴンを用いる)や窒素(普通は空気由来)を衝突させる。するとターゲット表面の原子がはじき飛ばされ、基板に到達して製膜することが出来る。 原理も単純であり「スパッタ装置」として各種あることから、様々な技術分野で広く使われている。 最近では、高品質の薄膜が要求される半導体、液晶、プラズマディスプレイ、光ディスク用の薄膜を製造する手法として用いられている。
引用:Wikipedia
スパッタ装置とは、プラズマ放電下でイオン化させたArガスを高速でターゲットに衝突させ、衝突により叩き出されたターゲット原子が対向する基板に付着するスパッタリング現象を利用したPVD方式の薄膜形成装置です。
引用:菅製作所サイト
菅製作所(AGUS)様のスパッタ装置ご紹介です。
1.あなたはスパッタに囲まれて生活している 2.そもそもスパッタって何? 3.新素材開発の裏にスパッタ装置あり |
1.あなたはスパッタに囲まれて生活している!
スパッタが使われている物は意外と日常品の中にも沢山あります。
・CD・DVD
・インクジェットプリンターのヘッド部分
・LEDディバイス
・太陽電池・リチウム電池
・液晶ディスプレイ などです。
ご自宅の液晶テレビで大好きなアーティストやお笑い芸人のライブDVDを見られるのはスパッタのおかげ!
携帯電話の待ち受け画像をうっとりと眺めていられるのもスパッタのおかげ!!
ご自宅のプリンターで思い出の写真などをジャカジャカ印刷できるのもスパッタのおかげ!!!
つまり、私たちは意識していないだけで実はかなりスパッタに囲まれて生活しています。
2.そもそもスパッタって何?
スパッタとはウィキペディアによると…
スパッタ (sputter) – 金属表面に高エネルギー粒子を当てると金属表面から原子が飛び出すこと。スパッタリングを参照。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より引用
とあります。イメージとしては…
ここで金属表面から飛び出した原子が近くにある物にくっつくと膜ができます。
膜を作る方法は薬品を使うメッキなどの方法もありますが、このようにターゲットに高速である物を衝突させ、ターゲットから飛び出した原子で膜を作る方法をスパッタといいます。
スパッタ(splutter)は、英語で「つばや食べ物を口から飛ばす」などの意味があり、スパッタリングは動名詞「つばや食べ物を口から飛ばす」という意味に由来すると言われています。
…実際のスパッタは、つばや食べ物ではないのでご安心下さい。
3.新素材開発の裏にスパッタ装置あり
スパッタ装置は、スパッタ(成膜)をする装置になります。
実際には、真空中で電圧をかけ、イオン化させたアルゴンガスをターゲットに衝突させます。
アルゴン(Ar)はウルトラ怪獣のほうではなく、元素のひとつです。
耳慣れないかもしれませんが、こちらは私たちが毎日、息を吸って吐いている空気に含まれています。
空気の大部分が窒素と酸素ですが、3番目に多いのがアルゴンです(空気中の約1%)。
そのアルゴンをプラズマ放電下という、気体でも液体でも固体でもない特別な状態の環境でイオン化(電気を帯び)させてアルゴンガスにします。
そうしてアルゴンガスを衝突させることで成膜するスパッタは、半導体や電子ディバイスのための薄い膜を作ることができます。
また、保護膜やコーティングなど様々な用途に使え新素材の開発などの研究用に使われたりします。
これからも、私たちの生活が便利になるような新素材が開発されたら、その裏にはスパッタの存在があるかもしれません!
スパッタについて詳しくお知りになりたい方はこちらをご覧下さい。
関連サイト
>真空装置のことなら「AGUS」アグス(株式会社 菅製作所)
>小型スパッタ装置SSP1000の紹介記事「小さいのにすごいんです」